アルハンブラ宮殿のサイプレス

スペインへの旅行でコルドバに滞在し、早朝のバスでグラナダに向かった。目的はアルハンブラ宮殿。

アルハンブラ宮殿はその豪華な装飾を施した宮殿を見てまわる楽しみもあるが、庭園も美しい。そして、アロマをやっているからこそ楽しみにしていたサイプレスの並木道がある。

この並木道は「セカーノの散歩道」という名前で、サイプレスの木が何百メートルも続く。並木道が近づいてくると、なじみのある、気持ちが落ち着く木の香りがしてくる。このセカーノの散歩道のサイプレスは、私の知っている天高くつきぬけるような自然な糸杉の木ではなく、なんとも幾何学的?にカットされ、いかにもヨーロッパの宮殿の庭園という感じ。

木に近づき、顔を近づけ、香りをかいでみる。その瞬間、「あぁ、あのサイプレスの精油の香りだ!」と嬉しくなった。この道がずっと続いているのだから、その時の私は、幸せがずっと続いている道を歩いているような気分だった。

一人旅だったから、声を出して、言葉で「あぁ、幸せ!」とは言えないけれど、心で幸福感を味わいながら、ゆっくりゆっくり歩きながら、この散歩道の散策を楽しんだ。

アロマをやっていたからこその旅の思い出。

セカーノの散歩道のワンショット。奥には剪定されていない自然のサイプレスが見える