私はフラメンコをやっているが、母は子供の時から高校の時までバレエをやっていた。親がやっていると子もやりそうなものだが、私は子供の頃あまり興味がなかったし、習い事としてバレエはをすることはなかった。でも、バレエを観るのは好きだ。年に1,2回ほどだが、母と一緒にバレエ鑑賞に出かける。今日は会社をお休みして、K-Ballet Companyのカルメンを観に行った。チケットを購入したのは今年の1月の終わり。まだまだ先だと思っていたのに、時間が経つのは早いものだ。
カルメンといえばオペラでしか観たことはなかったので、歌という言葉がなく、どのような表現、演出があるのかとても興味があった。カルメンといえばジプシー、それがバレエとちょっと結びつかなかったのだ。しかし、カルメンのバレエは、オペラにもひけをとらないほどドラマティックで見ごたえがあり、ダンサーの表現力により、言葉がなくてもストーリーがわかりやすく伝わってきた。カルメンも、エスカミーリョも、どのダンサーも素晴らしいが、今日のドン・ホセ役の堀江さんは、朴訥な将校がカルメンによって翻弄され、自分を見失い、おちてしまう姿を情緒的に演じていて、とても印象的だった。
母も久しぶりのバレエ鑑賞で、大満足。そういう母の姿を見るのも嬉しいもの。その時間というのは、その時だけに存在する特別な時間。そういう時間をもっと作っていきたい。